Dr.M(ドクターエム)とは
銀座の名店「MORI BAR」の毛利隆雄氏のオリジナルカクテル。あるお客からのリクエストで、疲労回復のために作ったカクテルだそう。なるほどだから「ドクター毛利」ということで、「Dr.M」なんですね。
毛利氏が経営する赤坂のバーBlossomでいただきました。これはオススメのカクテルです。
Dr.M(ドクターエム)の味わい
魔女がグツグツ煮込んでできるような毒々しい色をしており、さらに表面の白い泡が腐敗してるようにも見え、なんというか、くさやなどの干物を漬ける発酵液のような相当なインパクトがある見た目です。
しかしこれが爽やかで美味しい!
シェイクされているので材料はキンキンに冷えており、薬酒由来の苦味やクセが気にならず、しかもライムジュースとアメール・ピコンのさわやかな柑橘の香りと味わいが全体をカバーしており、全体としてさわやかで美味しいカクテルです。
柑橘の香りも爽やか、薬草の苦味も爽やか、飲んだあとの胃腸も爽やかということで爽やかづくしです。
Dr.M(ドクターエム)の作り方
薬草系のリキュール4種と、調味用のライムジュースをシェイクし作るショートドリンク。
詳細のレシピは以下の通り。
- イエーガー・マイスター 20ml
- チナール 10ml
- アメール・ピコン 10ml
- ウンダーベルク 10ml
- ライム・ジュース 15ml
以上を大きい氷とシェイクし、オールドファッションドグラスに注げば完成。
こうやってみると、薬草系リキュールの代表といっても過言ではないカンパリが入っていないのが意外です。それでもしっかり苦味があるのは、やはりウンダーベルクやイエーガーマイスターのおかげかもしれません。
イエーガー・マイスターは、ドイツの薬草酒で、ラジオ「SUNTORY Saturday Waiting Bar Avanty」ではバーテンダーのスタンが「ドイツの養命酒みたいなものです」と紹介しています。なんでも、「キンキンに冷やしたショットグラスに注いで一気に飲む、シューターという飲み方が現地では一般的」だそう。
2000円強するので単体では飲んだことがないですが、以前ゲルマン系アメリカ人の友人にレッドブルで割って飲むイエガーボムというものを飲まされてから、大体の味の検討はついてます。ようは苦くて甘い感じです。たぶんカンパリに近い味なのではないでしょうか。
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ウンダーベルクは最近存在を知ったリキュールで、これまたドイツの薬草酒。いわば「ドイツのアルコール入りソルマック胃腸液」みたいなものです。
40種類以上のハーブ等を抽出したハードな薬草系リキュールで、あんなに安く酒を売ってる「やまや」でも、200mlで200円強もする、なかなかのお値段のする酒です。
甘味が一切なく、強い苦味が特徴。
毛利氏が経営する赤坂のバーBlossomでは、カンパリとソーダとこのウンダーベルクで、ウンカンソー(カンウンソー?)というカクテルを作ってくれます。
これは「カンパリ・ソーダが好きなんですが、もっと甘味が少なくて苦味が強いカクテルはありませんか?」とお願いして作っていただいたものです。たぶん、お見せのオリジナルで、一般的なカクテルではないんじゃないかな?
(ちなみにウンダーベルクをチンザノなどのスイートベルモットに変えると「アメリカーノ」という一般的なカクテルと実質同じになります。)
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チナールはカンパリ同様のイタリアの薬草系リキュール。アーティーチョーク(洋アザミ)をベースに13種類のハーブの抽出液を加えたほろ苦い味わいのリキュールだそう。
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アメール・ピコンもイタリアの薬草系リキュール。「アメール」とは「苦い」という意味で、これも苦いのが特徴。オレンジの果皮やりんどうの根が原料で、柑橘のさわやかな香りとハーブのほろ苦さが楽しめるリキュール。これが味わいに決定的な影響を与えています。
アメールピコン
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Dr.M(ドクターエム)の総評
仕事などのストレスで胃腸がやられてるけど、美味しいお酒を飲みたい、という方にはパーフェクトな一品。
機会がありましたら是非お試しください。オススメです!