【絶品】赤坂のバーBlossomのマティーニ

赤坂Blossomのマティーニ

銀座の名店「MORI BAR」の毛利隆雄氏が経営するバー、Blossom。関東IT健保の加入者と、その同伴者しか入れない、会員制のバーです。

毛利氏はマティーニの世界コンペで優勝された実績があり、その愛弟子さんのお作りになるマティーニはさぞ美味しいに違いないと思い賞味しました。

このマティーニのグラス

なんといっても量が多い!

一般的な三角錐のグラスではなく、プリンを逆さにしたような形になっており、たっぷりと入っています。

ガラスの「外側」の側面に切れ目が入っているため、グラスを持つ手に安心感があります。

一般的なグラスでは、恐る恐るスティムを持つことになるので、これは大きな違いです。

なんと独自に1000脚だけ発注したグラスとのこと。

 

このマティーニのレシピ

レシピとしては、まず、ジンを二種類使っています

gin

ロタンのベルモットと、ジンNo.3

毛利氏のレシピではブードルズ・ジン一種を使うのがスタンダードなシピなので、これはお作りいただいた女性のバーテンダーさんのオリジナルかもしれません。

No.3というジンという、あまり聴かない銘柄と、もう一種類のジン(聞き逃したけど、ブードルズと聞こえた気が…)をブレンドして使っているそうです。

そのバーテンダーさんは、別のお客さんとの会話に、「そろそろ自分のカクテルブックを出そうとしている」とおっしゃっていたので、やはりオリジナルなのでしょうね。マティーニはバーテンダーごとに違うっていいますし。

ここでは、注文した酒に使った銘柄は表に出して見せてくれるのですが、私が写真を撮ってないということは恐らく表に出してくれてない。

毛利氏のレシピではブードルズは冷凍庫でキンキンに冷やしてるから、冷凍庫の中にいれなきゃいけないので出していないのかも。

 

だとしたらやっぱりブードルズだなあ。。。今度また行く際に聞いてみよう。

※2015-09-17追記:シップスミスというドライジン専用の高級ジンだそうです。それをNo.3のボトルの中でブレンドしてるとのこと。すげえ…

 

ドライベルモットはロタンのアペリティフドライというものらしい。これもあまり見ないなあ。

しっかりオレンジビターズも入れてらっしゃるのは素敵です。古風な製法らしく、最近ではビターズを使わないマティーニも一般的になっているそうなので。

 

オリーブは金属の柄を付けてぽんと入っています。

ただの柄付ではなく、金属を刺して食べやすくしてくれてるところに心遣いが感じられます。

 

何より素晴らしいのはレモンピール。短冊形に仕込んでおいたレモンピールでグラスの上にレモン果皮汁をまぶしかけます。

(バーテンダーの女性いわく、このときの指先の使い方にも毛利流の流儀があるそうです。)

そうすると、マティーニを出された時にふわっとレモンの香りが目前に広がるのです。

毛利氏が自らマティーニを作ってらっしゃる動画があったのでご参考に。

味わい

やはり、かなり強いです。普段ストレートで飲んでるウイスキー(40度)以上はあります。ベースになっているジンは、ウイスキーのように熟成させないお酒なのでトゲが強く、その分強く感じてしまうのかもしれませんが、それでも強い。

香りもはじめはまぶされたレモン果皮の香りがしますが、鼻先に近づけるとやはりジンの香りがします。

普段飲んでるビーフィーターやボンベイ・サファイアではないので、やはり初めての味わい。オレンジビターズ、ドライベルモットも効いてるからか?

それと入念にステアされてるので、かなり冷えっ冷え。だから強いけど喉越し良く飲める。だから一気に飲めるし、一気に胃が燃え上がるし、たぶん胃壁からもアルコールを吸収してガツンと酔っちゃう。

「かなり強いんで酔っ払いますよ~」と女性バーテンダーさんに言われた通り、店を出たあたりで一気に酔いが回りました。これはホントに油断ならない。

総評

基本的に「添加物が少なくて、アルコールが入ってるものは美味しいよね」くらいの感性なので、細かな味の違いがわかるまでには程遠く、正直、「わたしみたいな若造が頼んでもいいのかな」って具合にマティーニ道の険しさを体感しています。

ただ作り方を見るだけでも、「ここのマティーニは別格や…!」とわかります。仕込みからグラス選定から、プロ意識がビンビン伝わってきます。目前でそれを見られるってだけで、頼む価値がある一品。実家の家族を招待したい。(バーに大人数はマナー違反なので、一人づつ)

ただうまいだけじゃなく、バーという場を全力で体感できる素晴らしいカクテルで、なおさらにここ赤坂Blossomのマティーニは素晴らしいので是非お試しください。

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