聖書の常識(山本七平):1980年

『聖書の常識(山本七平)』の概要 日本を代表する評論家である山本七平氏による著作です。 世界の思想界に強い影響を与え続けている聖書について、聖書を読んだことがない人にとっても概要と背景が理解できる、わかりやすくも濃い解説が詰まっています。 以下に備忘録として、内容をざっくり記載しておきます。   そもそも聖書とは そもそも聖書とはなんでしょうか。 まず構成で分けてみると、大きく、旧約聖書と新約聖書に分けられます。 聖書はキリス… Continue Reading

The Shining (シャイニング):1980年

シャイニングのあらすじ 作家の一家が山奥のホテルに泊まりこむ。徐々に主人がおかしくなっていき・・・ シャイニングの演出 映像の対称性 キューブリック特有の美しい対称性。2001年宇宙の旅で見られたこだわりも健在です。廊下やホテル内の建造物も美しい。 といった具合にわかりやすい構図が種々でてきます。 他作品との関係 バーテンダーのロイドは、なんとBlade Runnerのタイレル博士ではありませんか。また、シャイニングの冒頭で山を登るシー… Continue Reading

野獣死すべし

主演は松田優作、助演に鹿賀丈史。原作は大藪春彦の小説です。 松田優作はこの映画の役作りのために、奥歯を2本抜いたという逸話もあるそうです。 電車内で、松田優作と室田日出男の間で繰り広げられる「リップバンウィンクルの逸話」のやりとりは、日本映画史上に輝く名シーンだと思います。圧倒的な緊張感が味わえます。 ちなみに、たかしまあきひこ作の「野獣死すべしのテーマ」が素晴らしく、この幻想的で狂気的な世界観の構築に大いに役立っています。 管楽器のメ… Continue Reading

魯山人の料理王国

ryourioukoku

美食家として知られた、北大路魯山人のエッセイ集。表現が極端な箇所が散見され、目に麗しい文学作品とは決して言えませんが、食と美的感覚に対して妥協しない姿には清々しさを覚えます。川魚を洗いで食べたことを自慢気に語る一節がありますが、寄生虫にあたるのでは…とヒヤヒヤしながら読みました。